【連載3】2022年度の研修を振り返る


今回は質問3の回答内容の傾向を探ります。
回答は、筆者の観点でグループ化しました(回答の分母は43人)。

教えてください
● 耕作放棄地を“心と体の健康増進の畑”に変え、農家の飲食物を販売し、農ライフの体験ができるガーデンをライフワークとして作っていきたい。
● 今年から自宅近くで無農薬・無化学肥料の野菜作りを始め、他の地域の農家が栽培した野菜と一緒に販売を始める。自分でもレンタルスペースを借りて地域の名産品や野菜を販売し、観光や2拠点生活、豊能町への移住のきっかけにつなげていきたい。
● 豊能町への移住はまだ難しいので東京でサラリーマンをしながら、豊能町の方々と都心の方々をつなぐ野菜直売所をやってみたい。野菜直売所に喫茶店やレンタルスペースを設け、持続可能な経営を実現したい。まずは、サラリーマンをしながら自然と共にある暮らしを目指す。
● 豊能町で農的な暮らしを実現し、地域の自然の保全活動を行いながら、本業の自然関連の仕事(コンサルティング)や農地での環境・防災教育事業、ジントニック専門のバー(語り合える場所の提供)の経営などを組み合わせ、豊能町での農Ⅹライフの実現を目指す。週に3日東京で仕事して残り4日は豊能町に通い、最終的には移住したい。
● VEGAN対応食品を普及させ、菜食主義の人の選択肢を増やすとともに多様な価値観を互いに認め合う社会の創造に寄与したい。コメを中心とした加工食品を製造・販売し、食事に制限がある人もそうでない人も一緒に楽しめる食品や場を作りたい。豊能町はおいしい農作物が多いのでこのコンセプトと親和性が高く、地域の野菜や果樹を使って共同的に事業を行えると思っている。
● 農や田舎暮らしに興味がある人を農業に巻き込み、健康と収入をみんなが得られるような持続可能なビジネスを展開し、地域のオーガニック自給率を上げたい。具体的には、農業ビジネスの拠点となる集会所で、「農家を目指す人が集まって話し、考える勉強会」「農業体験で農と触れ合い、取れたての野菜のランチを楽しむ会」「豊能町にふらっと来た人がバーベキューで飲んで楽しむ会」―を展開していく。
● 建築の仕事に吉野の杉を使っていきたい。自宅を建てる際にも試してみたい。
● 木材をドローンで運べないか研究しており、林業関係者から問い合わせも来ている。技術面や法律面での課題(現在使用している物流機体は55キロまでしか運べない、総重量が150キロを超す機体は機体製造手続きが厳格になるなど)をどう克服するか考えている。
● 南阿蘇村での農業はいい。農業に関わる仕事ややりたいことを固めたい。まずは、応募している当地の地域おこし協力隊に受かりたいが、受からなくてもここに来ると思う。地域住民の方と良い関係を築きながら過ごしていきたい。
● 都心と地方をつなげられる仕事がしたい。今回の研修で野菜農家の事情を知ることができたし、地域おこし協力隊の方とつながり相談できる人ができたことがよかった。南阿蘇村に愛着が湧いた。
● 里山はようやく保全に向けて動き始めた。里山は財産。里山で学校を作りたい。
● 他の地域も見てそれぞれの地域の特性を知り各地の魅力を再発見したい。先入観抜きで見てみたい。本職(IT)のスキルを生かしたい。
● 学べるときに学びたい。農業、林業の両方の道に進みたい。
● 大学を卒業後に林業や森林関係で働きたい。
● 第1次産業に興味がある。これから海外でも働く予定で、国内、国外で体験を積み、ゆくゆくは第1次産業に進みたい。
● 親が高齢で実家がやっている田畑もある。地元に戻ったら、実家の農作地だけではなく(他の土地を)借りるなどして広げ、農業だけでやっていけるようになりたい。